かなえ臨海鉄道 路線案内


はじめに
2008年頃まで走っていた化成品タンク車は、編成を組んで走る石油やセメント、鉱石の専貨と異なり1両単位での運用が基本だった。東海道線などの幹線では、各地の工場から出てきて、また各地へと向かう貨車たちが束ねられて堂々たる編成となることも多く、3363レ、3881レといった化成品列車が注目を集めた。一方、臨海鉄道などの末端路線ともなると化成品タンク車が出入りする工場は沿線に1,2ヶ所というところで、出荷が集中しなければ機関車1両に貨車1両で走るようなことが日常だった。華やかさは無いが、編成のデフォルメを必要としないという点で模型のミニレイアウトにはうってつけの存在だった。また、私有貨車の多くは本線の末端からさらに分岐した専用線を塒としており、工業地帯に張り巡らされた線路を辿り、見知らぬ貨車や構内機関車と出会うのも楽しみだった。こうした線区での化成品タンク車輸送の光景を残したく本レイアウトの製作を始めた。
本線列車の様子





化学工場内入換の様子



化学工場内の様子




その他施設

レイアウトの角に設けた埠頭倉庫、石油出荷場。
レイアウトプラン

線路配置は検討したというより有り物のレールで遊びながら決まっていった経緯がある。外周はC280とS280x1.5本分の小判形を基本としているが、改めて測ったところなぜかC317が混ざっており左半分が膨らんだ形状になっている。化学工場への専用線が分岐する手前のエリアをメインの駅と位置付け、カーブポイントを奢って機回し線を設けた。ここから内側に分岐する化学工場専用線は本線とは独立して運転できる線形・給電系統として、構内機による入換を楽しめるようにした。本線と化学工場を繋ぐ引上線の末端部は構内機の待機場所としてギャップジョイナーで区分し、構内機を動かす時以外はフィーダー2-2を切として本線からの押し込みの際に構内機が動き出さない様にした。専用線内には積荷毎の荷役線を設定し、構内入換に意味を持たせた。本線から直接分岐する左上と左下の側線はシーナリー上、特に荷役線とはせずに、編成を交換して変化をつけるための留置線として活用している。


配線の改良
当初はこの様な線路配置だった。本線は右回り運行を基本とし、化学工場への授受は構内機が本線まで出て行うことにしていたが、現実には逸走防止等の観点から本線機が専用線に押し込む形態の方が多いと思ったので、後から上の図のように改造した。機回し線を設けたことでP2P的な運行が可能になり、プレイバリューが向上した。
地盤
規格品のポリスチレンフォームを置き場に合わせて切り継ぎ拡大して地盤とした。線路敷はトミー製の道床付きレールを敷設後、周囲を道床面まで紙粘土で埋め、バラストを散布し、アクリル絵の具でサビ色に塗装した。舗装部は5mm厚のスチレンボードでレール面まで嵩上げし、アクリル絵の具でコンクリート色またはアスファルト色に塗装した。中央部の専用線は、レイアウトが線路で埋め尽くされた印象を軽減するため併用軌道風とした。

シーナリー
地形と呼べる工作は殆どしていないが、臨海工業地帯の埋立地であることを示唆するために入江のような水面を設けた。掘りこむ技術が無かったのと、あまり掘ると相対的に狭く見えることから、スチレンボードによる嵩上げをしないだけの高低差に留めることとした。地盤のポリスチレンフォームを直接青く塗装し、上からジェルメディウムを塗布して水面を表現した。入江を横断している(という設定)の線路については両脇に下路ガーダー橋の欄干だけをカットしたものを貼り付けて橋梁に見立てた。工場外縁の緑地帯は殆どがフォーリッジクラスターを千切って置いただけで、塀などで根元を隠した。
ストラクチャー
小判型レイアウトの定石の一つに反対側を隠すことが挙げられるが、当レイアウトでは地形の高低差がないため、建屋や設備で視線を遮る様留意した。

当初は、工場をテーマにした製品といえばGMの「プラント工場」くらいだったので当レイアウトでも多用している。建屋は、屋根を葺き替えることで製品の特徴を低減した。そのまま建屋を作る以外に、屋根や側板を切り刻み、洗浄台などと組み合わせ動車庫、タンク車荷役場を製作した。蒸留塔などのプラント設備は、本体にはガラクタのパイプ等を使い、タミヤのプラ材で組んだ櫓にGMキットに含まれる熱交換器等を架設、機器間を廃ランナーの配管で繋ぎ、プラストラクトの階段等を取り付けて製作した。

その後、ジオコレを皮切りに工場設備の発売が増えたので一部に使用している。これらは周囲との一体感を持たせる為、既存の設備と共通の色に塗り替えることとしている。
かなえ食堂